本研究の目的は、「総合的な学習の時間」においてLearning Through Discussion(以下、LTD)の適合性を検討し、その応用可能性を模索することである。本稿ではアクティブラーニングの歴史的背景及びその学習理論を検討し、対話を通して学生が新しい知識を創造する環境を整えることの必要性を示し、そのうえで、LTDが学生の学びを推し進めることを確認した。さらに、学習指導要領に示された「知識・技能」の習得、「思考力・判断力・表現力等」の育成、「学びに向かう力・人間性等」の涵養の三つの柱に対してLTDがどの程度適合的かを検討し、その限界も指摘した。