所属する集団の望ましくない規範への非同調行動としてのwhistle blowing行動の発生について、人間関係と規範へのコミットメントの長さを操作して検討した。参加者は男女大学生265名。場面想定法の質問紙を製作し、望ましくない規範に異を唱えて、内部あるいは外部にwhistle blowing行動をとるか否か回答を求めた。結果から,全体的にコミットメントの長さの効果は見られなかったが、否定的な人間関係は外部通報先への攻撃的なwhistle blowing行動の発生を促進していた。今後,望ましくない規範によって予測されるダメージをより軽微にした場面を設定し、検討を続ける必要がある。