21世紀になり、教育学部とは異なる意味合いで大学に子ども学部が設立され、子ども学が生まれてきた。このような子ども学が生まれる歴史的必然性を探り、教育学と比較しつつ子どもをとらえる視点について考察する。その考察から、教育学・教育方法学へのさらなる発展を探求した際、子どもの今の姿をありのままに受け止め、そこから今の大人や社会をとらえ直し、よりよくしていく視点が必要であることがわかる。一人の人間としての子どもの今をとらえることにより、教育対象としての子ども観を超越したところに新たな教育の在り方が発見されるのである。