子どもを理解するために、子どもの現在を知ることは必要であるが、時代や社会の現象や変容のなかでとらえて理解をしなければ一面的になってしまう。とりわけ1970~1980年代から食や生活に関する姿やからだのおかしさの問題が生じてきたが、おかしさを問題としその原因や対策を論ずることなく、子どもをとらえるのでは本当の子ども理解とはいえない。そのため、その背景にある生活環境について考察するとともに、教育活動の可能性として、子どもを中心にして大人のためにも共に生活をとらえなおすこと、現在の子どもたちから大人たちへの発信することを提唱する。