我が国の教育、とりわけ現代教育を考える場合、近代教育の成立まで、遡らざるを得ない。 その理由として、多くの現代教育の諸課題の分析・克服の方策を求めようとするならば、自ずとそこに行きつくからである。 また、近代教育=「国民」皆教育という観点から考えた時、近世江戸時代の幕藩体制下における藩校・郷学・私塾・寺子屋・手習所の存在・機能を、庶民教育という視点から地域の特質までを考慮に入れて探求することは、とりわけ現代教育における地域課題や地域教育、さらには地域主催・地域分権まで幅広く模索する時代だからこそ、極めて重要且意義あるものであると共に将来の街づくりに参画寄与できるものになると考える。