これからの予測が困難な時代を迎えるにあたって、児童生徒一人一人が主体的に社会の変化に向き合い、自らの可能性を発揮して多様な他者と協働しながら、よりよい社会と幸福な人生を切り開き、持続可能な社会の創り手となることが求められている。このような児童生徒を育成する教員を育成するため教員養成課程を設置している大学においては、教員養成の質的水準の確保のためにコアカリキュラムの作成と授業の充実が喫緊の課題である。
本稿は、中学校、高等学校教員養成課程における「生徒・進路指導論」講座において、改訂された生徒指導提要や国の各種資料及び現場での体験資料等を使用して、コアカリキュラムを構想し、実践的指導力向上を目指した実践研究である。
その結果、生徒指導や進路指導の理念や指導方法についての理解が図られた。また中学校の教育実習に向けての実践の見通しや意欲の向上もみられるなどの成果がみられた。