本学部の学生が,保育実習における対人コミュニケーションでどのような不安があるのか調査し,自由記述のテキスト分析を行った。その結果,乳幼児不安は「自分に対する乳幼児の態度」「乳幼児の対応」「知識・経験不足」「気持ちの理解」「言葉の理解」の5つに分類された。次に,保育者不安は「保育者との会話」「自分に対する保育者の態度」「自分に対する保育者の評価」「保育者との関係」「保育者に対する態度」「自分の行動」「保育者の理解」の7つに分類された。また,保護者不安は「保護者との会話」「子どもの様子の把握」「自分に対する保護者の態度」「自分に対する保護者の評価」「保護者との関係」「保護者に対する支援」「保護者に対する態度」「保護者の理解」の8つに分類された。以上の結果から,学生の経験を豊かにするためのボランティアや交流イベントの企画,体験を交えて理解していくことができるような授業の検討,マナー講座や敬語を実践できる環境作りなど,期待を持って実習での貴重な学びができるように,自信を育む実習指導を検討していくことが今後の課題である。