本研究では筆者らが担当した必修科目のサービス・ラーニングが、受講生と地域パートナー機関に及ぼす効果について、「サービス」と「ラーニング」の2 つの視点から検討した。16 名の学生が6 つの機関において8 週間サービス・ラーニングを実施した結果、「将来に向けた学びの明確化」や「キャリアビジョンの明確化」が促された。一方、地域パートナー機関は、学生のサービスに対してポジティブ・ネガティブ両方の意見を抱いていることが明らかになった。「サービス」と「ラーニング」の両方を担保するためには、「社会人としてのマナーの強化」と「カリキュラムの体系化」を行うことが重要であることが示唆された。