本研究はアメリカの高等教育機関においてサービス・ラーニング(SL)に従事するコーディネーターに焦点を当て、教員とコーディネーターの違いを明らかにし、コーディネーターが教育参画する意義を明確にすることを目的としている。本研究では上記の目的のもと、①「コーディネーターが教育参画することにおいて、教員とコーディネーターの違いは何か」と、②「コーディネーターによる教育参画の有無は、コーディネーターの職務に対する態度や考えにどのような影響を及ぼすか」を検証した。検証の結果、①では「対応範囲」、「地域との連携」、「地域の課題解決」、「サービス・ラーニングに特化した指導」、「存在」の5 つのカテゴリーにおいて教員との違いが明確になった。②においては、教育参画するコーディネーターのほうが、「地域社会へのかかわりに対する態度」と「自身の専門的職能開発における地域奉仕の影響」について有意差が確認された。