本研究は、HTLV-1対策推進協議会における議論がいかなるもので、どのように変化しているのか、計量テキスト分析ソフトKHcoderを用いて分析し、それを元に病に対する公的対策がいかに議論されどのように決定されるのか俯瞰的に明らかにするものである。研究の結果、第1に議論が重ねられていくことで、総花的議論から徐々に収斂していくこと、第2に当事者の思いを公的対策としていかに反映させるかといった議論に変化していくこと、第3に専門家による議論であっても、何らかの社会規範と関連付けて病が理解されていることが明らかとなった。