一般に,経営者-株主間,株主-負債権者間には,情報の非対称が存在する。この場合には、代理人に委託した資金が委託者の利益を最大化するような形でしようされる保証がないという所謂エージェンシー問題が発生することになる。取引者間において最適な契約がデザインされるときには,「インセンティブ・コンパティブル制約」が課されるが,これはコストレスではない。このとき発生する費用が,負債のエージェンシーコスト及び株式のエージェンシーコストである。株式のエージェンシーコストは,各株主が,プロジェクトを構成する際に,互いの...