本稿では2018年度に作成した「JSL児童生徒のための教科型日本語アセスメント-理科編-」の有効性を明らかにし、効果や改善点について検証する。アセスメントの目的とは何か。佐藤(2010)によれば「ほとんどの場合、あるスタンダードやカテゴリーを基準とし、学習者の能力を測定することにある」という。そしてそれは単なる測定に留まるのではなく、「学習者に変化(成長)をもたらすことを目的とするのがひとつの大きな特徴である」と言及している。作成した語彙カード「教科型日本語アセスメント【理科編】」を使用することで何が解決できるのか試みた結果を述べたい。