移行期を含めて3年以上経過した小学校の外国語活動において、既存の調査では導入当初から外国語を専門としていない教員の負担感は高いと指摘されてきた。しかしながら、その負担感の内実は解明されていない。本稿はこの負担感の実態を把握するために、2012年3月に山口市近郊の小学校教員を対象に行ったアンケート調査の結果をまとめたものである。51名からの回答があり、これを「外国語活動における教材使用」、「児童の変化」、「現時点での率直な感想」の3つの側面から負担感の実態を分析した。調査の結果から、児童の変化に関する項目では、回答者全員が児童の「ポジティブな変化」を認めていた。ところが一方で、外国語活動に対しての「現時点での率直な意見」では、負担感に関する様々な記述が散見された。以上から、外国語活動の意欲的な授業実践を妨げる可能性のある負担感の内実を把握するために、今後どのような調査が必要になるかについて示唆を与える。