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Kikuchi Tatsuya
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Research reports of National institute of technology, Ube College Volume 69
pp. 52 - 57
published_at 2023-03
要旨 : 隼人と呼ばれた南九州の人々が律令国家の支配を受け容れた要因について、武力で制圧され服従したとする
のが従来の一般的な理解であった。こうした征服史観的な見方に対しては批判もあるが、現状では克服しきれてい
ない。この研究史的課題に取り組むため、本稿では、前稿「古代南九州にルーツを持つ中央官人(上)」で検証した
大隅乙万呂の検証結果と、筆者が以前検証した大隅忌寸公足、大隅忌寸三行、大隅直坂麻呂、薩麻君国益の成果を
総合して、古代南九州にルーツを持つ中央官人を分析する。そして、どの程度の数の人たちがどういった官職に任
じられたのか、誰がいかなる過程で中央官人になったのかを明らかにした。そのうえで、南九州の人々が律令国家
の支配を容認した要因を考察した。
Research reports of National institute of technology, Ube College Volume 69
pp. 42 - 51
published_at 2023-03
要旨 : 隼人と呼ばれた南九州の人々が律令国家の支配を受け容れた要因について、武力で制圧され服従したとする
のが従来の一般的な理解であった。こうした征服史観的な見方に対しては批判もあるが、現状では克服しきれてい
ない。この研究史的課題に取り組むため、本稿では、平城京左京三条二坊八坪東二坊坊間路西側溝から出土した飯
支給伝票に記載されており、古代南九州にルーツを持ち、都で活動していたと推測される大隅乙万呂について、基
礎的考察をおこなった。