総合型地域コミュニティクラブは、地域住民の自主運営にて生涯スポーツの実現を目指し、その活動における幅の拡大や質の向上を図っている。しかし、クラブの持続を可能にするためには財務上の課題克服が必要不可欠である。本研究の目的は、事例研究として、「コミュニティクラブ東亜」の設立の2005年度から2015年度までの11年間における、収入実態および支出実態を分析し、組織の持続性を担保できる財務要因を探った。その結果、財務に関連する3要因は、会員の確保、「外部資金」の導入、余剰金の計画的な蓄積であった。また、付随する要因として、活動拠点であるT大学との良好な関係の継続、および報償金の抑制があげられた。以上より関連要因と付随要因5項目が明らかとなり、今後はより精査および強化することで組織の持続性は更に高くなると考えられた。