パンプローナ市で毎年7月6日から7月14日まで実施されるサン・フェルミン祭は、守護聖人を敬う地域的な祝祭儀礼である。現代では、世界的に有名になり、伝統的なものばかりでなく、現代的なプログラムも増えている。こうした中で祭りの本質と言えるものが、エンシエロ(牛追い)、祝日の行列そしてヒガンテスとその仲間のパフォーマンスであり、そこにはこの都市固有の伝統的な文化が表されている。特に、サン・フェルミン祭では老若男女が皆、全身白い服装をして首に赤いスカーフを巻くという戦後から定着してきた仮装に特徴がある(以下、略)