本稿では、明治の文明開化を題材に「パフォーマンス課題」を設定した実践を取りあげる。当該の実践は、執筆者が教科担任として担当し開発したものである。「歴史総合」、「日本史探究」を射程に入れた試行的実践であるため、科目名は限定せずに表題を「高等学校歴史教育」とした。まず第1節では、今次改訂で高等学校に導入された観点別評価の概要をふまえながら、本実践で設定した「パフォーマンス課題」との関係性を示す。第2節では、設定した「パフォーマンス課題」をもとに単元全体の展開過程を論じる。そのうえで、第3節では、言語活動とキャリア教育の観点を示したうえで実際の作品例を検討する。