キーワードCO_2 dynamics
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我々は,安静状態におけるイガイMytilus coruscus のヘモリンパ液の酸塩基平衡を調べた。水温18°Cでのヘモリンパ液 pH は7.601±0.023(平均値±標準偏差), 全炭酸含量(Tco_2)は1.59±0.06 mM/Lを示した。水温23°CではpH 7.568±0.031, Tco_2 1.54±0.09 mM/Lを示した。ヘモリンパ液の二酸化炭素分圧(Pco_2)と重炭酸イオン濃度([HCO_3^–])は,温度との関係式から推定された炭酸解離恒数(pKapp)を使用して計算された。Pco_2と[HCO_3^–] は水温18°Cで1.77±0.07 torrと1.50±0.06 mM/L,水温23°Cで1.83±0.08 torrと1.47±0.09 mM/Lを示した。推定したpKappを使い算出したPco_2を検証するため,本研究のin vitro実験で決定したpKappを用いてPco_2を計算した。異なる方法で算出した2つのPco_2に統計的な有意差は認められなかった。これらのことから,イガイヘモリンパ液のpKappを温度との関係式から推定することは,Pco_2と[HCO_3^–]の算出に有効と判断された。イガイヘモリンパ液の非重炭酸緩衝価(ꞵ_NB)は18°Cで0.42 slykes,23°Cで0.54 slykesであり,他のイガイ類の緩衝能をよく反映していた。
作成者 : 半田 岳志 | 荒木 晶 出版者 : 水産大学校 発行日 : 2025-02