梅光学院大学論集

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梅光学院大学論集 Volume 52
published_at 2019-01-31

タイ人の価値意識の二分化拡大の虞 ―末廣昭氏の分析:「社会的公正への道」と 「タイ王国の現代化の道」を手掛かりに ―  

タイ人の価値意識の二分化拡大の虞 ―末廣昭氏の分析:「社会的公正への道」と 「タイ王国の現代化の道」を手掛かりに ―  
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Descriptions
アジア通貨危機の影響下、タイ国家経済社会開発庁は第九次開発計画(2001 年~2006 年)の国家目標として「人間中心の開発」と「足るを知る経済」を掲げた。他方2001 年2 月に誕生したタクシン政権は「タクシノクラシー」と呼ばれる国家戦略を開始した。ほぼ同時期にこの両取組が実施されることになった。この状況を末廣昭氏は 「選択の道」と分析する。タイ人に価値意識の選択を迫る政治経済活動は2006 年9 月と2014 年5 月の二度に渡るクーデターにつながり、現在プラユット暫定政権下、新たな経済開発戦略が実施されている。末廣氏が分析した「選択の道」(2009 年時点)から10年近くが経過しようとしている。本稿はその後のタイ人の価値意識の選択のゆくえをどのように捉えることができるのかについて考察する。
Creator Keywords
タイの「中所得国の罠」
タイ人の価値意識
足るを知る経済