本研究は筆者が作成したNPI-N(三船 1991)を用いた成人期の自己愛人格の実証的研究である。調査1、NPI-Iの因子分析、MMPIの10尺度、2点法との相関係数を求めて、各因子の特徴を明らかにした。調査2では、ゴーンドバーク指数を用いて、各因子の適応面について、さらに、調査3ではMMPIの精神医学的診断印象を用いて、身体化表現心性、不安・抗うつ性、行動化表現心性〔心理療法における見たての視点)からみた各因子特徴を調べた。結果、①青年期と成人期の因子構造の相違を明らかにした。②各因子は、第Ⅰ因子「リーダ