魯（山東省の略称）西南部は、南は河南、安徽省に接し、東は江蘇省に臨む中国古代文化が栄えたちいきである。この地域の方言は中国語の共通語である普通語の基礎方言の一つで、文法の面では普通話とほぼ一致するが、細かく検討する地方の特色が存在することもわかる。本論は方言文法においてもっとも特徴がある計１２種類の表現について検討する。それぞれについて文を中心として分析を加えるが、語句や、連文なども必要に応じて取り入れる。分析、比較を通じて、当方言の特色及び中国語文法変遷過程における痕跡を明らかにすることになるだろう。