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YOSHIMURA Takao
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山陽小野田市立山口東京理科大学紀要 Issue 4
pp. 59 - 65
published_at 2021-03-31
我が国の教育機関として、江戸時代には、藩校をはじめ、全国各地に多くの郷校(郷学)、寺子屋、私塾等が存在していた。中でも、郷校は全国で108校あったが、防長(周防・長門:山口県)で19校あり、校数で全国1位の数であった。その意味においても、山口県には域内各地で教育文化が根付く土壌があったと言える。山口県で育まれた特徴的な教育文化や道徳文化を語る上で、非常に有効であると思われるものについて、(1) 吉田松陰の行動力、(2) 郷校「徳修館」の存在、(3) 金子みすゞの詩、などを挙げることができる。これらの内容と、今後の教育課程改革に繋がる理念について、本論文で明確にしたい。吉田松陰が主宰した松下村塾では、最近告示された新しい学習指導要領の中で強調されている「主体的・対話的で深い学び」に繋がる教育が日常的に展開されていた。熊毛の地にあった郷校「徳修館」では、最近の学習指導要領の中で強調されている「生きる力」を形成する「知・徳・体」の3本柱の立体構造性・順序性の教育理念が貫かれていた。天才的童謡詩人である金子みすゞの詩の中には、仏教的な理念に裏打ちされた東洋的な発想が基盤にあり、今後の教育や科学を語る上で有効である。これらの中には、初等中等教育において順次、実施が始まっている新しい学習指導要領の教育理念と本質的に合致するものがある。山口県の教育文化と今後の教育課程改革の理念を関連づけて考えようとしたことが、本論文を作成した動因である。
山陽小野田市立山口東京理科大学紀要 Issue 3
pp. 49 - 55
published_at 2020-03-31
山陽小野田市立山口東京理科大学紀要 Issue 2
pp. 1 - 9
published_at 2019-03-29
山陽小野田市立山口東京理科大学紀要 Issue 1
pp. 31 - 39
published_at 2018-03-30