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本研究では,献血行動の促進に向けた取り組みの一環として,大学生の献血に関する知識が,献血意欲や行動に関係するのかについて検討することを目的とした.  対象者は,山口県A大学の79名の女性で,年齢は20.37±1.31歳であった.  過去の献血に関する講義受講や自己学習(学習経験)について,79名のうち,経験のある者は51名(全体の約65%),経験のない者は28名(全体の約35%)であった.  実際に献血を行った経験(献血行動経験)については,79名のうち,経験のある者は22名(全体の約28%),経験のない者は57名(全体の約72%)であった.  献血に関する知識は,「血液が必要な理由」「血液の使用用途」「献血の種類」等19項目について尋ねた.  結果は以下の通りであった.①19項目のうち「血液が必要な理由」「血液の使用用途」をのぞくすべての項目で,学習経験ありの方がなしの者よりも献血に関する知識を有していた.②「血液の使用用途」「山口県の献血バスの動態」をのぞくすべての項目で,献血行動経験ありの者の方がなしの者よりも献血に関する知識を有していた.③献血経験ありの者に関して,「献血に行ったきっかけ」は,お菓子や粗品があること,友人からの誘い等であった.「献血に行こうと思う時」は,時間がある,献血バスが来ている,体調や気分が良いなどといった自分の都合による要因が6割であった.また,血液センターからの献血可能通知や,友人の誘いといった他者からの要因が3割であった.④献血行動経験なしの者が,献血をしなかった理由については,貧血がある,体重が足りないといった身体の状態による理由が6割を超えていた.また,行く機会のなさ,痛そうや怖いといった献血へのイメージや印象,血液や献血に関する知識のなさが挙げられていた.⑤献血行動経験がない者にとって,献血の知識を得ることが行動意欲にどのように関係するかを検討したところ,知識を得ることで献血への行動意欲が高まる者だけでなく,知識を得ることで行動意欲が下がる者もいた.  以上のことから,献血行動経験者に対しては,関心を持続させる取り組み,献血未経験者に対しては,献血に関する知識の提供と献血機会の提供を同時に行うことや,献血基準に体重などが足りない場合のアプローチなどを工夫することが重要であることが示唆された.
作成者 : 佐々木 直美 | 安野 里菜 | 酒井 琴茜 | 十河 睦 | 桑名 啓介 | 船越 久登 発行日 : 2025-03-31