キーワード印環細胞癌
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患者は78歳の男性.早期胃癌に対して1995年5月に幽門側胃切除術,Billroth I法再建を施行し,外来通院中であった.2005年3月の上部消化管内視鏡検査で十二指腸第2部にIsp型隆起性病変を認め,生検組織の病理組織学的検査所見で印環細胞癌との鑑別を要したが,再度の生検結果を踏まえ,その時点では炎症性ポリープと診断された.2006年5月に同病変はIIa+IIc型に変化しており,生検でGroup Vであったため,精査後に手術を行った.手術所見で病変を十二指腸第2部前壁に認め,十二指腸局所切除術を施行した.病変は径8×6mm,IIa+IIc型で永久標本では印環細胞癌,深達度 M, ly0, v0であり,治癒切除と判断した.以後,現在に至るまでほぼ10年間再発なく経過してきている.当初,良性と診断された十二指腸病変に形態的変化を認め,印環細胞癌の診断のもと局所切除術にて根治を得られた非常にまれな症例を経験した.胃切除術後のBillroth I法再建は内視鏡検査での十二指腸精査を可能とし,本症例の早期診断に寄与した.
作成者 : 小佐々 博明 | 衛藤 隆一 | 中津 宏基  | 清水 良一 | 的場 勝弘 | 高橋 睦夫 出版者 : 山口大学医学会 発行日 : 2016-11-01
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