プログラミング教育の視点から構成する速さの単元の教材

Creators 横山 修

文部科学省はSociety5.0人材育成のため、2020年度から小学校でプログラミング教育を全面実施した。この目標の一つとしてプログラミング教育により児童の思考力・判断力・表現力の3つの力を育成することがある。ここで我々は、プログラミング教育と3つの力の育成の間に相補性があると指摘する。本稿では児童の3つの力を育成するために、算数教育においてプログラミング教育の要素、すなわち試行錯誤によるアルゴリズム創出と表現の等価変換を含む新指導法確立の必要性を論じた。この新指導法を構成するための探索的な研究として、小学校高学年の「速さ」の単元に焦点をあて、速さの小単元に対応するディジタルコンテンツ群を作成した。ここでは作成したコンテンツ群の使い方について、各小単元の指導案骨子に沿って述べた。また、コンテンツ群の使い方と3つの力の育成との対応についてまとめた。

[ISSN]1881-7424