子ども未来学研究

PISSN : 1881-7424

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子ども未来学研究 Volume 16
published_at 2021-12-27

持続可能な社会構築のための環境教育に金子みすゞの童謡が果たす役割について

持続可能な社会構築のための環境教育に金子みすゞの童謡が果たす役割について
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金子みすゞの童謡は、一昔前までの日本人、特に生まれ故郷である山口県長門市仙崎周辺の人々の自然や生きものに対する世界観や価値観を背景にして生まれてきたと考えられる。それにもかかわらず、みすゞの童謡の世界観や価値観は、SDGs 達成に貢献するような持続可能な社会構築のための環境教育において、比較的低年齢の子どもたちの心に育みたい世界観や価値観と共鳴し一致している。人間と他の生物や自然が互いに関係しあうことで成り立っているという世界観、さまざまな境遇や立場の人々や生物・自然に多様性を認めてそれらの公平性を保つという価値観、そして身近な自然への共感や親愛を育むのに適した教材であると考えられる。しかも、みすゞの童謡は易しい口語で七五調のリズムをつけて謡われているので、幼児もふくめて比較的低年齢の子どもたちにも理解しやすい。本論文では、持続可能な社会構築のための行動を引き起こす動因となるような世界観や価値観を育む環境教育に、みすゞの童謡が果たす役割について考察した。
Creator Keywords
金子みすゞ
環境教育
持続可能な社会
自然
SDGs