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MORITA Hiroshi


Prospecting the ideal state of science and technology research and education from both industry and academia perspectives

Bulletin of Sanyo-Onoda City University Issue 6 Page 79-90
published_at 2023-03-13
SU10006000011.pdf
[fulltext] 1.52 MB
Title
産学の両視点から科学技術の研究と教育の在り方を展望する
Prospecting the ideal state of science and technology research and education from both industry and academia perspectives
Abstract
天災や人災が立て続けに人類を襲い、現下の新型コロナ感染症の蔓延に至り、人類は大きな試練の渦中に置かれてしまった。産業は低迷し、土台を支える日本の科学技術の世界での地位が相対的に下がった。国力低下の大きな根源である人口減少を前提とした、日本の競争力を回復する科学技術研究や教育の在り方を今こそ考えなければならない。近年の社会変化の中で科学技術に対する見方も変わった。研究者・技術者は自己の価値観を大切にし、環境や社会に対する強い識と高い倫理観を有することが必要となった。産業界の変化に伴い採用する人材は即戦力化してきたが、一方で、企業の価値創造を担う技術者が求められている。科学技術や工学に携わる者は、人類の生存や地球環境の維持に、いっそう目を向けなければならない。人口減少に対しては科学技術を駆使して広義の生産性向上の研究を推進し、個人の行動効率化のためには知識科学教育を行うべきである。科学技術の成果を展開するにあたっては、企業で用いている生産性向上やコミュニケーションのツールも役に立つ。イノベーションのためには戦略が必要とされるが、立案には客観的な情報収集・分析と世の中の技術や研究の変化への俊敏な対応が不可欠である。研究資源の8割を企業が有するが、その効率的運用を図る必要があり、自社の得意分野に絞った研究投資を行い、他はオープンイノベーションに委ねることが肝要である。研究費の効率を論ずることは難しいが、研究開発のプロセスを細分化して新たな指標とその分解指標を用いた、きめ細かい管理手法を提案する。効率的な研究には企業連携や産学連携が重要であり、双方の役割を明確にして実行することが成功につながる。教育については、企業の目的志向の幾つかの手法を大学でも活用したい。学びは生涯を通じてのものなので大学では知識よりも学ぶ術を身に着けるようにしたい。学ぶ方法も学生同士が教え合い、意見交換するような形を授業に反映したい。そして、学ぶ熱意を醸成するために、学生は大学の早い時期に将来の夢や目標を見出して欲しい。
Creators MORITA Hiroshi
Source Identifiers [PISSN] 2434-2866
Creator Keywords
産学 科学技術 教育と研究 Industry and academia science and technology education and research
Languages jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publishers Sanyo-Onoda City University
Date Issued 2023-03-13
File Version Version of Record
Access Rights open access