子ども未来学研究

Back to Top

子ども未来学研究 Volume 5
published_at 2010-12-15

子ども学とは何か(5) : 子どもの哲学の可能性

子ども学とは何か(5) : 子どもの哲学の可能性
fulltext
1.79 MB
BGA0005000001.pdf
Descriptions
 中島義一著『こども認識論 林檎の味』を通して、子ども哲学(子ども認識論)の可能性について考察する。多くの子どもにとって、初めての哲学的問いは、本当の認識(知識)とは何かという認識論の問いではないだろうか。感覚的認識が不確かなものであるという疑いから始まり、与えられた存在の何が確かなのか、確かさの根拠は何か、という思索へと深まる。認識の仕方によってさまざまな真理が存在しているように思える。しかし、人間は大本の絶対的真理を見出そうと形而上学的問い(哲学的問い)を投げかけ探求していく。このように哲学的探求の道を歩み始める子どもたちこそ、自己の価値をも作り出せる自律的な自由を備えた人間になっていくのである。哲学的教育の目的は子どもたちの魂に語りかけ、覚醒の契機を与え続けることではないだろうか。
Creator Keywords
子ども学
子ども認識論
哲学